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教育

学校数育上に卑猥の談もあり、数科書中の淫語一件もありしが、教育学上の一大問題たるは性欲教育なり

不良少男不良少女の増加するは、性欲教育を実施せざることが一因なりとして、生殖器の構成、自遂自辱の害、克己抑情の方法等を学校に於て教授すれば、神経衰弱の廃物、乱淫汚行の不良児を生ずることは少からんと論ずる者あり家庭教育に於ても「お臍から生れた」などいふ旧習虚偽の姑息教育をいる脱して、児童に生理学的知識を与ふべしと説く者もあり

此問題に反対する者は、神聖たるべき学校に於て性欲数育を施すべきにあらず、性欲は本能的なるが故に、相当の年齢に達すれば、教へずとも知り得る事なりとの頑迷論を唱へ居れり、然れども此性欲教育実施の問題はモハヤ論争の問題にあらずして時の問題に達せるが如し